その質問を投げ掛けたのは青臭い言葉でいうならつまり、嫉妬をしたからだ。
「貴方は何故、譜業や音機関が好きなのですか?」
尋ねると音機関を弄っていた手を止め、ガイがこちらを向く。ただそれだけの彼の行為に少なくない喜びを感じた。随分と安上がりな人間になったものだと我ながら思う。
「うーん、なんでだろうなぁ」
「答えられないんですか?」
「いや…、あーでも、まあ、そうかな」
「何故?好きなのでしょう?」
続け様に尋ねると、苦笑しながら彼は答えた。
「そうだなぁ…。例えばさ、オレはジェイドが好きだろ?それはアンタが案外優しいからだとかキレイだからとか色々理由は付けられるけど、アンタが優しくてキレイってだけでオレはアンタを好きになった訳じゃないし。ジェイドっていうもの全てがジェイドを好きになった理由なんだよ。…なんていうのかなぁ、アンタが好きだっていうのに理屈が無いみたいなモンなんだ」
嗚呼彼は。自覚無しでこんな台詞を吐くなんて。
今彼自身が何気なく放った言葉がどれ程恥ずかしく、愛しい台詞なのか分かってなど居まい。
「…何となく、分かりました」
音機関と同列ということに不満は覚えるが、今はガイが無自覚ではあるが熱烈な愛の告白をしてくれただけで満足することにしよう。