仲良しナイトメア - 2/3

「ルカァ!」
 ドアを蹴破りそうな勢いでスパーダが部屋に戻って来る。
「スパーダおかえり」
「おかえりー」
 だが、同室の仲間達は意に介す事もなくスパーダを出迎えた。
「おい、ちょっとツラ貸せ」
「何?」
 入口に立ったままルカを呼ぶ。出会ったばかりの頃こそスパーダの口の悪さにおどおどと狼狽えていたルカだが、今や慣れたもので素直にスパーダの元へ向かう。
 すると、スパーダは唐突にルカのことを抱き締めた。
「えっ、どうしたのスパーダ」
「どーしたってのよ」
 ルカはもちろん、今までの流れを眺めていたイリアも口を開く。
 スパーダはいつもの雰囲気に胸の辺りがじんわりとしてくるのを感じた。アドリビドムの仲間と過ごすのも悪くないが、やはり一番心地が良いのは此処なのだ、と思う。
「うるせぇ。お前ら大好きだ」
 ただ人が良いのだと思っていた友人の見せた新たな一面に疲れ果てた等という理由を話す訳にも行かず、抱き締める力を込めてそうとだけ返す。
「え?あ、ありがとう…?」
「何なのよ…」
 疲労の原因となった友人を嫌いになった訳ではないが、こうして疑問符を浮かべつつも深く立ち入らず受け止めてくれる仲間達を改めて好きだと思った。