ルークを守ると誓った。誓ったつもり、だった。けれどそれは所詮つもりでしかなかった。結局自分は世界とルークを天秤に掛け、世界を取ったのだ。ルークの意志を尊重しただなんていう偽善的で身勝手な詭弁を振るうことも出来るだろうが、ルークを守ることを放棄した事実は覆らない。元より、そんな言い訳を口にする気などないが。
ルークを幸せにしてやるのではなかったのか。ルークを守って、自分が手に入れることの適わなかったものを含めて幸せなものを全て、捧げるのではなかったのか。だというのに実際には、自分はルークに何を強いた?
――死を、ルーク自身の死と引き換えに世界を救う事を、強いたではないか。障気など放っておけと、世界などどうなっても良いと、そう言ったというのに。最終的には、ルークの死を甘受しようとしたではないか。一度は捨ててしまえと言った世界の為に、ルークの死を。
こんな馬鹿な話があるだろうか。どんな理由が有ろうと身勝手なのは自分に他ならないというのに。
全てはルークの為などではなく、自分自身――薄汚い自己満足の為だったのだ。ルークを守ると誓ったのも、幸せにしてやりたいと願ったのも、全て。全てが。不運であった自身の子供時代をルークに投影していたに過ぎなかったのだ。
吐き気がする。自分の心の汚さに、弱さに、卑しさに。自分自身を構成する全てのものに。
ルークの為などと、口にする資格など自分には在りはしなかったのに。それなのに、自惚れた挙句簡単に捨てられるような誓いを堂々と立てた自分はあまりにも、愚かだ。
そして、こうして懺悔しているかのように罪を吐き出す自分は、救いようのない卑怯者だ。
保護者の振りをしながら無垢な子供を死に向かわせた自分が悪魔以外に何であるというのだ!