鹿島海軍航空隊跡(写真多)

タイトルにも入れましたがむやみやたらに写真が多いです。

鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園)に行ってきました。
当日「今日から普段は入れないところにも入れるチケット売ってるよ!」という公式SNSの告知を見て「そういえば土日だけ一般公開してるんだっけ行ってみたいと思ってたんだよなぁ」と思ったので行きました。いつもの。
お昼に思い立って到着したのが14:30くらいだったのですが、そこから受付をして施設回ってで2時間くらい経ってたので行くなら早めの方が良いと思います。ちなみに公開時間は9:00~15:00(受付終了)、17:00(開放終了)でした。ギリギリ。
でもネットで調べると15時受付終了って現時点ではどこにも書いてないので仕方ないよね!とも思います

ですが、後から知ったんですが、この日は廃墟景観シンポジウムが行われていたらしく、映像研の原作者さんも来ていたそうなので、その時間帯外して来れたのは良かったのかも知れません。
シンポジウム自体には興味あるけど人多いの苦手なので…

海軍航空隊跡、という名称からも分かると思いますが所謂戦争遺構です。
海軍の訓練施設であり、終戦後は大部分が東京医科歯科大学の分院に、一部は国立公害研究所(現国立環境研究所)になったりしたそうです。実際今も隣の敷地に国立環境研究所の施設があります。
分院が閉院してからは廃墟と化し、一時は全て撤去して公園として整備する計画もあったそうなのですが、2022年夏に保存の為のクラファンが行われ、2023年夏に一般公開されるようになりました。

そんな訳で今は史跡であり管理された廃墟になっています(言い方)
映画の撮影なんかも結構行われてるみたいですね。

1月末までゴジラ-1.0関係の展示をしていたのでチラホラそれ関係の企画も残っていました。


受け付けはこの自動車車庫内にあります。この建物も当時のものらしいです。


入っていきなり映像研のパネルとか実写映画に使ったらしい小道具(大道具)がありました。あると思ってなかったのでびっくりしました。


この自動車車庫は週末カフェとしても使用されているので、見学者じゃなくても利用可能っぽいです。

道路渡って本館へ。


茨城県内には他に筑波海軍航空隊記念館というものもありまして、そちらにも以前行ったことがあるのですが、同じ時代に建てられただけあって雰囲気が似てましたねぇ。


2階は普段一般公開されていないそうなのですが、5/5まで廃墟景観シンポジウムの特別展示が行われており、そちらの閲覧込みのチケットを買えば入ることが出来ます。それでも半分は非公開エリアになっていますが、普段は入れないところに入れるだけでも違いますからね。


展示がない公開エリアの部屋は電灯もなく真っ暗なので廃墟感が味わえます。
フラッシュ使って写真撮るのなんて久し振り。


小便器があるのに個室に女子用って貼ってある辺り、男子しかいない集団が使ってた建物を後から女子も利用するようになりました感ありますね。
出身の高校がそういう感じだったんですが、流石に一緒に使わせるのは問題だとなったのか、階によって男女どちらかのトイレしかなく、女子用も小便器外しただけの男子トイレって感じだったのですが、それをしてない辺りに時代と建物の規模的にそれが出来る余裕がなかったんだろうなというのを感じます。

これは別のトイレ

企画展示は廃墟の写真がメインなのですが、好きだなぁと思う写真を撮る人がいれば苦手だなぁと思う写真を撮る人がいたりで面白かったです。同じテーマのもの撮っても受ける印象が違うので、被写体自体にも興味はあるんですが、何より撮影者の個性が感じられて良かったです。思った以上に受ける印象が違ったので。

通常展示もしっかり拝見しました。出来ることならこういう展示は本で見るより展示として現地で見た方が良いなと思います。
当時の話や資料を当時の面影の残る建物で知る、というのはなかなか出来ないことになりつつありますし。

外に出て裏手に回ります。


士官宿舎(第1病棟)の基礎跡

汽缶場跡


これは新しいっぽいので東京医科歯科大学分院時代のものっぽいですね。

中に入ります。


東京医科歯科大学の備品。ここも使ってたのか、単なるゴミ捨て場にしていたのか。


外から中を見たところ

自力発電所(変電所)跡

いかにも廃墟。自然に還りつつある。

人が自然を利活用し作り上げる建築や文明というものが好きなのですが、その建築物や文明が朽ち自然に取り込まれて行く様も好きなんだなぁと設備に蔦が巻き付いている様子を見て思いました。

人類が生み出さなければ自然にはそう存在しない直線が自然の曲線に覆われて行く様に無常を感じる。

建物遠景

この後は霞ケ浦湖畔の方に行ってカタパルト跡だとかを遠目に見たんですが写真撮ってなかったのでとりあえずはこんな感じです。

美浦フィルムコミッションのページ内にある調査報告書PDFに各種図面や詳しい調査記録があるので見てみると楽しいというか「本当にコレただで見ちゃって良いんですか?!」となります。実在の建物の平面図見れるのは純粋に楽しい。

周囲にあるのが先に触れた国立環境研究所の施設以外だと畑と霞ケ浦と民家くらいなのですが、だからこそ残っていたんだろうなぁとも思います。もっと利便性の良い土地だったらとっくに他の用途に使われてただろうなと。
とはいえ土浦の市街地から車で30分くらいで来れるので僻地という程でもなく。最寄駅から歩いてくるような距離ではない(Google先生によると5時間はかかる)ことも確かですが。

他の季節にも来てみたいですが、植物が元気な季節だと本館以外の見学はちょっと大変そうな気もします。


あ、ここも国立科学博物館関係なの?ってなった立て看板

調べてみたら

1990年代に独立行政法人国立科学博物館がこの地に「国立科学博物館分館」の建設を予定

と書いているところがあったんですが、その頃の看板がまだ残ってるってことっぽいですね。
調査書を見ると

1997年3月31日 (東京医科歯科大学)分院の湯島地区統合のため、閉院
2011年8月10日 国立科学博物館が霞ヶ浦地区を国庫納付
2017年 美浦村が鹿島海軍航空隊跡地を用地取得

とあるので、土地所有者が東京医科歯科大学→国立科学博物館→国→美浦村と変移した様子。
国立科学博物館は

2011年3月 筑波地区に自然史標本棟が完成
2011年4月 筑波地区に総合研究棟が完成
2012年4月 新宿分館および産業技術史資料情報センターが筑波地区に移転

となっているので、研究施設としての分館を建てる候補地として所有していたけれど、つくばに建設したので不要になった土地を国庫納付したってことなのかな。

来場者アンケートを渡されたので書いたんですが、そこの項目にウマ娘ファンってあってびっくりしました。
関係なくない?って思ったんですが、よく考えたらここ美浦村なんですよね…。多いんだろうなぁ美浦(のトレセン)に来るウマ娘ファン。

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